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各国で行われている多様なプロジェクトの中でもとても大きな成果を上げている図書館事業について、実際にカンボジアに9年間滞在され活動を続けてこられた広報の鎌倉幸子さんにお話を伺ってきました。
失われつつある文化を次世代へつなぐ。
− 今年で設立から30年を迎えるシャンティ国際ボランティア会ですが、どのようなきっかけで設立したんですか?
設立された1980年代初頭は70年代から続いたカンボジアの内戦の影響でタイ国内に多くの難民が流れて難民キャンプが形成されていた時期なんです。日本でもその報道が連日されていて、それを見たお寺のお坊さんや若い人たちが、みんなで集まり現地に飛び込んで行ったのが始まりなんです。
− ポルポト政権の影響で難民が居場所を失いインドシナ全域の政情不安が叫ばれていた時期ですね。衣食住はもちろんだと思いますが、シャンティとしては難民キャンプでどんな活動を行っていたのですか?
ポルポト時代には親や学校の先生を含む文化人の多くが虐殺され、さらに書物は有害なものとしてほとんど焼き捨てられてしまったんですね。そこで衣食住のサポートはもちろんのことですが、やはり、いつか彼らが祖国のカンボジアに帰った時に子供達に自分の国の言葉や慣習が継承されない状態になってしまうということで、まずはカンボジアの言葉や文化を子供たちに伝えていけるような機会を作ろうとして始まったのが、今ではミャンマーやアフガニスタンなど他国でも行っている「図書館事業」なんです。
− 人命だけでなく「文化」そのものを根絶するということは過去の先人から学ぶ機会を失ってしまうわけですから、残った子供たちの境遇としては致命的ですよね。
それだけでなく、私がアメリカに留学していた時に幼い頃、カンボジア難民として移民してきた人たちに聞いたことがあるんですが、やはり生まれてきた時から殺戮が行われている世界にいたので、今でもPTSD(心的外傷)になっている人がたくさんいるんですね。ですから、子供たちに本の読み聞かせを行うことで少しでも、この世の中には自分の目を見て語りかけてくれる大人がいるいうことを知ってもらいたいですし、何より友達や近所の人と気軽に手を繋いで行ける場所があることで心の癒しになってもらいたいっていう思いがあります。
− 子供はもちろん、近所の人たちが気軽に寄れるコミュニティという意味では事業そのものに大きな付加価値がありますね。
私達がやっている図書館というのは実際には絵を描く場もあれば折り紙をやったり、伝統文化教室として踊りを学んだり、様々なことを行っているのである時は児童館のようだったり、コミュニティセンターのようであったりと子供たちを中心に気軽に寄れる「場」を作っているという感じですね。
− 図書館事業では主に絵本や紙芝居の読み聞かせが中心だと思いますが、何も無い中で外国人が母国の言葉を教えることや絵本などを手に入れるのはとても大変なことですよね?
そうなんです。実際、外国のものを入れるのは簡単なんですが、私達は基本的に母国の文化や言葉を大切にしているので、無いなら作るしかないということで絵本などを作って出版も行っているんです。実はカンボジアでは、もう100タイトルになるんですよ。










