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普通のことを普通にやることが一番難しい。

− 社長が人材育成にあたって心掛けていることなどはありますか?

これは、まあ、いろいろありますけど・・・重視している所があるとしたら、「素直な心をもつ」ということです。基本的に人は能力や、やる気の問題で伸びていくわけですが、やっぱり、目の前のことを吸収する姿勢とかモノを考える姿勢って、その人の成長にすごく大きくかかわってくると思いますから。学ぶ姿勢は人から言われてどうにかなるものではないので、働く人にはまず、学ぶ姿勢を持ってもらいたいなと思います。

インタビュー中の様子

− せっかく力があってもやる気の問題や素直に人の話が聞けなくて本来の力が発揮できない人もいますからね。

それは(言い方を変えれば)「偏見を持たずに物事を判断しなさい。」ということでもあるんです。能力の差は2倍~3倍程度だけど、やる気の差は100倍ぐらい違うと思います。その上で、こちらから教えるのではなく「常に自分で考えて答えを出してみなさい。」というようなことを若い人にはよく言っていますね。

− 人を育てるうえで権限委譲はある程度、必要だと?

はい。やはり、任せる時は信用して任せないとダメだし、その上で責任はその上の人間が取るべきだと思います。もちろん、最初は手とり足とり教えなくてはダメな場合もありますが、結局、謙虚な気持ちで物事と対峙して自分で考えて答えを出せるようにならなくては、成長できないですからね。

− では、逆に社長から見て仕事が出来る人ってどんな人ですか?

やっぱり、会社の中には究極に言えば一人で出来る仕事って無いわけです。そうなると人とのコミュニケーションが上手な人というのは概して仕事が出来ますね。たとえば、技術畑や事務系の社員であっても、人の考えていることを要領よく理解するとか、人に上手くやらせるとか、思っていることをきちんと伝えられるとか、それが1対1の場合でも1対5の場合でも、外国人でも上司や部下に対してでも出来ちゃう人というのは、やっぱり、仕事そのもののクオリティが高いですよね。

メールや文書なんかでも同じ。何を誰に伝え、その人にどういう判断をして欲しい、とかといった配慮のないものはただのノイズ(雑音)。ベテラン社員でも以外と出来ない人が多い。それと細事、雑事を疎かにしない人。小さいこともちゃんと出来ない人に大きなことは任せられませんよね。

− 簡単そうに見えて難しいところだなって思います。他人にとって普通のことが自分にとっては意外と大変だったりしますからね。こればっかりは、経験がものを言う部分もありますし。

普通のことを普通にやるということは意外と大変ですからね。だから、私が言うことは結構、「普通」のことが多いんですよ。「問題にぶつかった時に逃げるのではなく、真正面から向き合いなさい。」とか「チームワークが大切だからお互いをリスペクトし合いなさい。」とか・・・。やっぱり、一番はメーカーなんだから品質が「命」なわけで、この場合の品質とは製品は勿論のこと、仕事そのものの品質ですから、その品質は日ごろの仕事をちゃんとやらなくては維持できません。

− 貴社には20代から30代の若い社員もたくさんいらっしゃいますが、最近の若い社員はどうでしょうか?

うん、非常によくやっていると思いますよ(笑)。ただ、やっぱり、仕事力を見た時にばらつきはあるかなぁ。一応、採用時に面接と合わせてSPI試験のようなものをやるけど、実際に仕事が出来る、出来ないというのは、これとはあんまり関係無いですからね。 特に最近は「コピー&ペースト文化」だから、最初から誰もがそこそこの事って出来ちゃうじゃないですか。それ自体は否定するつもりはないけど、やっぱり、そういう仕事をしている人は、どこかでその人間の薄さが見えてきちゃいますよね。伸びる人とそうでない人の差はそういうところにもあると思います。

− やはり、伸びる人材というのは新しいものや便利なものは使いながら、それとは別に積み重ねの自己研鑚をしていると。

たとえば、よく若い人たちに「日経新聞を一面から見なさい。」ということがあるんですが、確かに最初は面白くないんですよ。分からないことや興味の無いことも多いし。でも、とりあえず習慣になるまで読んでいると自然と社会の仕組みが見えてきます。こうして積み上げられた情報や知識はコピペの文化とはまったく違いますからね。

語弊があるかもしれないけど、よく理系の頭の良さそうな人に限ってカルトっぽい集団にハマったりして、大きな事件を起こしてしまうニュースってあるじゃないですか。やっぱり、社会全体を知って自分の中にたくさんの引き出しを持っていれば、その前に気が付くことがたくさんあるはずなんです。若い人たちには社会人としての見聞を身につけてもらいたいと思いますね。

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