Report&Interview 『Digital Fruit Creatorってなんだ?』 株式会社ストロベリーコーポレーション
1996年創業。情報通信機器をはじめ医療機器、自動車、住宅などに使われるさまざまなヒンジ(ちょうつがい)を開発。スライド型携帯電話やノートパソコンの金属ヒンジ等も製造しており、携帯電話端末用ヒンジのシェアはなんと世界の50%に及ぶ!

近年、アジアのメーカーに押されつつある日本企業の中で如何に成長を遂げてきたのか。代表取締役、加藤毅社長にインタビュー伺った。
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マーケットインすることで、世の中に無い新しいものや付加価値の高い商品をスピーディーに開発する。

− 部品メーカーという一見、固い業種において「ストロベリーコーポレーション」というかわらしいネーミングをつけられた由来から教えてください。

ストロベリーコーポレーション・ロゴ
( 企業ロゴ )

ヨーロッパでは「苺」は「先見の明」を意味するっていうもっともらしい、由来もあるのですが、実際のところは新会社設立の時にレストランで社名を考えていた時、前社長がメニューにあった「ストロベリースープ」を注文したんです。そこで、ベンチャー企業だし新しいことに挑戦するのだから、変わったメニューを注文するくらいの気概を持とうというところからこの名前になりました。ちなみに頼んだストロベリースープはあまり美味しくなかったそうですけどね(笑)

− 社名なのにそんなエピソードからあっさり決まっちゃうところが、とても面白いです。でも、インパクトがあって一度聴いたら忘れられない名前ですね。貴社の設立の経緯はどのような形だったのでしょうか?

株式会社ストロベリーコーポレーション 代表:加藤毅氏
株式会社ストロベリーコーポレーション 代表:加藤毅氏

元々、親会社のアドバネクスが精密バネのメーカーとしてあるのですが、その中から社長を含む社員を全て社内公募で募って立ち上げた会社なんです。会社立ち上げ以外の一切の費用的支援を親会社は行わず、さらに10年以内の株式上場が課せられるという形で行われました。

− 先代の社長も含めて社内公募からということは、かなりベンチャースピリットあふれる志の高い優秀な人材が集まって出来た会社ですね。最初は貴社の主力商品は親会社からの供給が主だったんですか?

製品紹介:フリーストップヒンジ

いえ、アドバネクスで培われた摺動(しゅうどう)技術を応用した新しい商品の開発をゼロから行いました。弊社が設立された90年代半ばはちょうど携帯電話が一般に普及して伸びている時期だったのですが、手掛けたのは今では主流となっている折りたたみ式携帯電話のヒンジユニット、いわゆる「ちょうつがい」の部分の開発です。

− 今では当たり前のように私達の日常の中で見ることが出来ます。

はい。現在は携帯電話の他にノートパソコン、一般家庭や身近なところではビデオカメラのモニター部分、ニンテンドーDS、電子辞書等、様々な用途に使われています。

− 確かに今では様々なモノが折りたたみ式になっていますが、10数年前には今のような形式のものはほとんど無かったです。これらの商品が生まれた背景に貴社の存在があったんですね。社長から見て御社の「強み」はどのような部分だと思いますか?

折りたたみ式の携帯電話で
使用されているヒンジ

現在ではお客様の関係もあって中国に工場を持っていますが、基本は開発とマーケティングを主体としたビジネスモデル、いわゆるファブレス を生業としています。そういう意味では常にマーケットを予測した先見の眼を持って新しいものを生み出していく力がうちの強みであると思います。 お客様が業者を選出する際にQCD(クォリティ・コスト・デリバリー)の安定が評価基準としてありますが、特に高く評価いただく部分は設計とか性能という部分であることが多いですね。

− メーカーとしてマーケットインを打ち出し、ファブレス化していくメリットとはどのような点にあるのでしょうか?

もちろん、様々な点があるのですが、やはり一番大きいのは世の中に無い新しいものや付加価値の高い商品をスピーディーに開発できることだと思います。それをコンセプトとして成り立ってきた会社ですから。

− 創業期と現在を比べるとどうでしょうか?

私自身は創業メンバーではないので体感として比較はできないですが、やはり、創業時はわずか10数人のメンバーでやっていたので良い意味でセクショナリズムを持たずに開発も営業も関係なく全員があらゆることをこなしてきたわけです。そういう時というのは勢いというかエネルギーはすごいものがあるのですが、現在のように上場して所帯も大きくなると、どうしてもそれだけではいかなくなる部分が出てきちゃいますね。つまり、会社の体を成していかなくてはならないですから、責任と権限とか小難しいことがたくさん出てきます。そういう意味では創業期の精神をもって組織をバランスよく作っていかなくてはならないわけですから難しいところですね。

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