Earth Interview20 高良結香
ミュージカルの世界に憧れる全てのパフォーマーの聖地、ブロードウェイで「マンマ・ミーア!」「コーラスライン」「RENT」といった名立たる作品に出演し、2007年には出演作「The Yellow Wood」でのパフォーマンスが認められ「The New York Musical Theatre Festival」で「Outstanding Individual Performance」賞を受賞。アメリカで活躍するアジア人女優の中でも、ずば抜けた実力を発揮している彼女が今年、初めて日本のミュージカルに出演した。当地で経験した9.11の悪夢、そして母国日本に起きた東北大震災・・・この10年を彼女はどう過ごし、そしてこれからを演者としてどのように生きて行くのか?アースタイムズ代表、須藤茂との対談をお送りします。
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初めて出演した日本語による日本のミュージカルは戸惑ったけど勉強になった。

― 今年は日本で初めて日本語でのミュージカル作品『SHOW-ismIV TATTOO 14』にもご出演されましたが、日本とアメリカでは今のところ、どちらにシフトをおいているんですか?

これはホントにその年によって違うんですよね、去年は年末しか帰国出来なかったし。ここ数年はライブで日本に来ることがたまにあるぐらいで9割はアメリカです。自分の中では特に決めてはいないんですけど、震災があってから何か出来ることは無いかと思っていたのと、今回は年末に帰国した時に偶然お話を頂いたのがタイミング良くて実現できた感じでした。

― 実際に公演が終わってみてどうでしたか?

Earth Interview20 高良結香

とっても楽しかったです!まわりのキャストやスタッフにも恵まれたし。以前に日本でミュージカルを演った時は「RENT」だったので英語だったんですけど、今回、日本語は初めてだったから、最初は私自身も私のまわりもドキドキでしたね。

― 「RENT」はオリジナルキャストの3人と一緒に来日されたのが2009年でしたっけ?たしかにあの時は英語だしブロードウェイで製作したものをそのままこっちに持ってきていますからね。今回はやっぱり、全然違いましたか?

そうですね。例えばアメリカだとユニオンがあってアクター、舞台監督、ミュージシャンやスタッフもみんな守られているんですけど、日本にはそれが無いですから、そういう意味ではアメリカの方が進んでいると思ったし、向こうにいると普段は「ユニオンは何にもしてくれないじゃん」なんて思ったこともあるけど、今回改めて自分がいる環境に感謝しましたね。

― アメリカの方が演劇やミュージカルのマーケットが大きくてエンターテイメントビジネスとして確立されているから、そういった仕組みという点では日本のプロダクションとは大きく違いそうですよね。

日本で一番びっくりするのは、ほとんどの出演交渉の際に契約書が無いんですよね。アメリカではギャラなども含めてトラブルにならないように全てペーパーで物事が進むんです。逆に言うと、例えばプロデューサーから直接、声をかけられたとしても最後の最後までは何が起きるかわからないから口約束は絶対に当てにしないんですよ。私もこれまでに何度も「いい話だな」って思ったものが直前になってダメになったことがありましたから。日本の場合、「宜しく頼みますね」の一言で仕事が進むのは驚きでしたね。

Earth Interview20 高良結香
沖縄にブロードウェイのキャスト・シンガーを招いての公演の様子。

― 確かに、それは役者の世界に限らず、他の部分でもあると思います。まあ、信頼が前提となることが日本の良さでもあるし、ビジネスが大きくなっていく過程においては悪い点にもなりえることだと思いますが。

それから、日本では稽古をして本番までの期間がすごく短いし、公演期間がアメリカに比べると短いのが一般的だから、ブロードウェイに持っていく作品のようにオーディション自体から何年もかけてやるのとは根本的に違いますよね。

― では今回は、良くも悪くも新しい経験となりましたね。

そうですね。私自身は女優として演技をすることもダンスも歌うこともやるし、歌詞を書いたり振付をしたり、他にも様々なことをやるんですけど、元々、作るということが好きなので日本の製作の裏側をたくさん見られたのはすごく勉強になりました。

Earth Interview20 高良結香

― 活動の幅がとても広く多才な高良さんですが、元々、沖縄で育った幼い頃はバレエから始めたんですよね?

キャリアとしてはそうなんですけど実はその前にもいろいろやっていて、3歳からピアノとバイオリンをやっていたんです。まあ、今の私からは想像も出来ないと思いますけど(笑)。バイオリンが壊れちゃいそうな感じでしょ!?他にもクリスチャンスクールだったので讃美歌も歌ってたし。それである時、バレエを見て感動して5歳からバレエを習い始めたんです。

― 幼くしてメチャメチャいろんなことやっていますね!きっとお母様の方針でもあったんでしょうけど。

ていうか、私の好奇心がすごく高かったんですね。他にも琉球舞踊やスイミングも通ったし。ある日、数えたら8個やっていましたから(笑)。

― それは、その辺のビジネスマンよりハードですよ(笑)。

そしたら、弟が生まれる時にお母さんにどれか一つにしてって言われてバレエを選んだんです。まあ歌は学校で続けていましたけどね。あ、ちなみに今はアメリカでドラムを習ってるんです。気持ちいいですよ、ストレス発散にもなるし(笑)。

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