Earth Interview19 大澤亮
オシャレに敏感な海外セレブの間でも話題になり、地球貢献に意識が高い若者からも圧倒的な指示を受ける「FEED」「Omni Peace」「LIV GRN」という3つのファッションブランドを展開し、商品を購入することで社会貢献に繋がるユニークなコンセプトを打ち出している会社Piece to Peace。代表の大澤亮が歩んできた道のりと彼が考える社会貢献の形とは?アースタイムズ代表、須藤茂との対談をお送りします。
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最貧国の問題はレベルが違う!アフリカで見た現実が今の活動に繋がっている。

― 大澤さんは現在の会社「Piece to Peace」を立ち上げるまでにも様々なキャリアを積まれてきていらっしゃいますが、今の会社を立ち上げた背景から教えてもらえますか?

僕自身が昔から独立志向が強かったり、物事にとてもこだわりを持ってやるタイプなので、これまでにも自分で会社をやっていたことはあるんです。ところが、その当時は「どうしてもこれじゃなければいけない!」とか「一生これをやっていくんだ!」みたいな思いはそんなに持っていなかったんですね。元々「経営」とか「ビジネス」というもの自体に興味があったというのが正直なところで。

ただ、社会人として初めて働いたのが商社なんですけど、そこではアフリカのODAに関わるお仕事をしていたんです。その時に感じたことが社会人としての自分自身を作っていく上でとても大きくて、その後の経験や人脈を通じてアフリカをはじめ、他のいわゆる後進国に対して、何か社会貢献出来る仕事をして行きたいなという気持ちがずっとあったことが今の大きなバックグランドになっていると思います。

Earth Interview19 大澤亮

― Piece to Peaceでは様々なファッションブランドを展開していますけど、アパレルがメインでやりたかったというわけではないんですね?

そうなんです。実はファッションというのは実際のところ後付けで、きっかけとして人々に訴えかける形として面白いと思いますが、どうしてもアパレルがやりたかったっていうことで始めたわけでは無くて実質的な社会貢献に繋がるビジネスを行っていきたいという方が強いですね。コンセプトの方が先にあったので。だから今後、Piece to Peaceではファッション以外にも様々な活動をして行くと思います。

― ではそんな現在の大澤さん自身やビジネスにも大きな影響を与えたアフリカでの体験ですが、実際に当時感じたことはどんなことですか?

一言で言うと、この時代に日本で生まれ育つっていうことはどれだけ運がいいことなんだってことです。僕がいたのはタンザニアなんですけど、むこうではどんどん子供が生まれてそのうちの何割かは死んで何割かが生き残るみたいな、言い方が悪いかもしれませんが、動物の生存競争みたいな世界観が日常なんですよね。

Earth Interview19 大澤亮
ODAプロジェクトの井戸掘削プロジェクト現場。タンザニアのカゲラ州にて。

それで生き残ったから幸せかって言ったら必ずしもそんなこともなく、貧困によって田舎の農村にいる人達は生きていけないから都会に出てきて、それでも仕事が無いから女性は娼婦になって、養えない子供がたくさん出来てしまって更にエイズも蔓延するっていう悪循環がどんどん連鎖していく・・・。原因は一つのことではなく、様々なことが複雑に絡み合っていて簡単に解決できる話じゃないんですよね。

― 僕も西側だったんですけどアフリカにいたことがあるんですが、あれはその場に行かないと分からないですよね。現地ではどんな仕事をされていたんですか?

僕がやっていたのはルワンダとの国境付近の井戸掘りのプロジェクトと、いわゆる仕込みって言われるゼロからプロジェクトを作っていくお仕事をやっていました。途上国に行ったのも初めてだったし、現地の人たちとの関わり合いは本当に驚きの連続でしたね。でも、そこで感じたのは日本も少子高齢化とか税金の問題だとか経済成長が鈍化してきていることとか問題は山積みだけど、世界全体で見た時に最貧国って問題のレベルがもっと全然違っているんです。

Earth Interview19 大澤亮
タンザニア・ダルエスサラームの新しい(当時)事務所にて。
当時の部下、同僚の方々と。

もちろん、世界では様々なプロジェクトがあるけど解決できるのが果たして国連とか世界銀行とかなのかって思ったんですね。現地にいるといろんな意味で温度差を感じたっていうのもあったし。また、ODAのように税金で資金を集めちゃうと出す側も受ける側も個人の思いっていうのが、なかなか届かないなっていうのも感じたんです。受け取る側も当たり前になっちゃうし、出している側も税金だからあまりよくわかっていなかったり。

― 確かにそれはあるかもしれないですね。とても難しい問題だと思いますが、少なくとも現地の人々がその思いをくみ取って自分たちで自立再生していける道を作っていかなければ効果的な援助とは言えず、根本の解決には至らないですよね。

そうですね、サステイナブル(持続可能)な支援をしていくことがとても重要なんです。教育の分野で言うとハードの部分である学校は支援団体によって建てられたりしているけど肝心な教師の育成や教科書の提供、栄養価の高い給食の供給などソフトの部分が追い付いていなかったりというのが現状ですからね。

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