Earth Interview02 小菅優 自分に正直な音楽をやっていくことが大切。

わずか10歳にしてドイツに留学。 2006年にはモーツァルト生誕250周年という記念すべき年に世界最高峰の音楽祭「ザルツブルグ音楽祭」で 史上2人目のピアニストとしてリサイタルデビューを果たすと、 近年では小澤征爾氏をはじめとする著名人とも共演を果たすなど今、最も注目を浴びている若手ピアニストの一人。

ヨーロッパを拠点に世界と対峙する若きピアニストは今、何を考え、どこへ向かっているのか? アースタイムズ代表、須藤との対談をお送りします。

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とにかく自由に。自分の感性で音楽をやりたかった。

アースタイムズ(以下、E):こんにちは!今日はよろしくお願いします。

こちらこそ、宜しくお願いします。

E:小菅さんが最初に音楽に興味を持った時のことから教えてもらっていいですか?

赤ちゃんの時なのではっきりと覚えていないのですが、母がピアノの先生だったこともあって、 元々、家にレコードがたくさあって、それを子供ながらに聞いていたのが音楽に興味を持ったきっかけですね。

E:なるほど、じゃあ、お母様の影響も大きいんですね。当時はどんな曲を聞いていたか覚えてます?

小菅優

特に好きだったのはオーケストラの曲でしたね。私は物語性のあるものが好きだったので「ペールギュント」とか「ピーターと狼」とか・・・。 機械をいじるのも好きだったみたいで物心ついたばかりで、いろいろなLPを自分でかけていました(笑)。

E:ずいぶん、好奇心旺盛な女の子だったんですね。じゃあ、それからすぐにピアノを始めようと?

いえ、実は一番最初は親にバイオリンをやりたいって言ったんです。 でも、家にはアップライトのピアノが既にあるし、バイオリンはお金がかかるってことで、なんとなくピアノに落ち着いた感じでした。

E:私達にとって小菅さんのイメージはピアノしかないから、最初にやりたいと思ったのがバイオリンだったっていうのはちょっと意外ですね。 では、ある意味、消去法で始めたピアノだと思うんですが、やり始めてからはどうでしたか?

やってみて後から私が感じたのは、ピアノは表現できる幅が広いから、いろいろなオーケストラの世界をイミテート出来るっていうことと、 自分で自分の世界をつくれるという点では私に合っているし、すごく魅力的だなって思いました。

E:もし、今から何か他の楽器をやるとしたら「これをやってみたい」っていうのはありますか?

そうですねー、今でも他の楽器にはすごく興味があるんですけど・・・やっぱり、オーケストラが好きなんで指揮をやってみたいです!

E:そうきましたかぁ(笑)。でも、小菅さんの指揮だったら、ちょっと見てみたい気もします。その当時、興味を持った音楽家や曲目はどんなものだったか覚えていますか?

親から聞いた話では、ドビュッシーの「月の光」がすごく好きだったみたいです。

E:3歳ぐらいですよね?すごい渋いセンスです!

今でもよく言われます(笑)。あとは他にベートーヴェンも好きだったし、オペラが好きっていうのもあってモーツァルトの「魔笛」とか・・・ とにかく、たくさん、聞いていましたね。

E:その後、ピアノを始めてから10年も経たない、わずか10歳の時にドイツへ渡ったわけですが、海外に行きたいって思ったきっかけが何かあったんですか?

海外に出ようと思った最初のきっかけは小学生の時にドイツで青少年受賞者コンサートのようなものがあって、私が日本代表として参加したことがあったんです。その時に現地の子供たちと交流したら音楽に対する考え方や表現の仕方がすごく、おもしろいなって思って、それから、だんだんドイツに行きたいと思うようになったんです。

E:現地の子たちと触れ合って具体的にはどのような点でおもしろいと感じたり、共感したんですか?

小菅優

たとえば、日本でピアノをやっていると、一つの作品に対して私は「こう弾きたい!」っていう考えがあっても、 とにかく「この曲の理解の仕方はこうだ」とか「この曲はこう演奏すべきだ」という固定概念が強いのに対して、 向こうでは、たとえ子供でも一人一人のモノのとらえ方や考え方を尊重してもらえる。 その分、音楽に対して自由に表現できる幅が広がるところです。

E:なるほど。これは音楽に限らない話だと思うんですが、教育環境において 「こうしなくちゃいけない」っていう既成概念は子供にとって良い場合と悪い場合がありますからね。

そういう点で日本ではすごくストレスが溜まっていたのですが、海外に出てからは楽になりましたね。

E:でも、小学校の中学年ぐらいだとお友達と遊んだりするのも楽しい時期だし、別れることが寂しくなかったですか?

ええ、寂しかったです。でも、向こうでやりたいっていう思いも強くて・・・。 だから、今でも小学生の頃のお友達とはメールをし合ったりして仲が良いですよ。

E:ドイツに行くことを相談した時、ご家族はどうでしたか?

それはもう、大変でした。親戚も含めて一年近く話し合いが続きましたし。 でも、私自身の絶対に行きたいっていう思いもあって、最終的には意志を尊重してくれました。

E:すごく理解のあるご両親で良かったですね。 なにより、意志が強いっていうのは、それだけピアノが好きだっていう表れだし、音楽に対して真摯に取り組んでいたってことだと思います。

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